「3歳には、どのような絵本を選べばいい?」
「買っても最後まで聞いてくれない」
「同じ絵本ばかり読みたがるけれど大丈夫?」
本屋や図書館にはたくさんの絵本があり、対象年齢が同じでも、文章量や内容は大きく異なります。
3歳の絵本選びで大切なのは、対象年齢だけで判断せず、今の子どもの興味や楽しみ方に合わせることです。
最後まで静かに聞けなくても問題ありません。絵を見たり、好きなページだけ開いたりすることも、絵本の楽しみ方のひとつです。
この記事では、3歳の絵本を選ぶ7つのポイントと、読まない・途中で飽きるときの工夫を紹介します。
3歳の絵本選びで最初に確認したいこと
絵本を選ぶ前に、次の3つを確認してみましょう。
- 子どもが今好きなものは何か
- 普段どのくらい絵本を見られるか
- 読み聞かせる親に負担がないか
「3歳向けだから」という理由だけで選ぶよりも、子どもが普段から興味を示しているものを入口にした方が、絵本を開くきっかけを作りやすくなります。
3歳の絵本を選ぶ7つのポイント
1.子どもの好きなものから選ぶ
最初に確認したいのは、子どもの「好き」です。
例えば、次のようなテーマがあります。
- 電車や車
- 動物や恐竜
- 虫や植物
- 食べ物
- お店屋さん
- 家族や友達
物語に興味を示さなくても、好きなものが描かれていれば、「電車がいる」「この動物知っている」と絵本を開いてくれることがあります。
最初から読み聞かせようとせず、好きなものを一緒に探すところから始めても構いません。
2.分かりやすい展開の絵本を選ぶ
物語を楽しみ始める時期には個人差があります。
初めて物語の絵本を選ぶ場合は、次のようなものが分かりやすいでしょう。
- 登場人物が多すぎない
- 出来事の順番が分かりやすい
- 同じ言葉や展開が繰り返される
- 最後に結果が分かる
- 子どもが経験したことのある場面が出てくる
複雑な物語よりも、「主人公が出かける」「何かを探して見つける」など、流れを追いやすい絵本から試してみましょう。
3.絵だけでも楽しめるものを選ぶ
3歳の絵本では、文章だけでなく絵の分かりやすさも大切です。
本文をすべて読まなくても、絵を見ながら次のような会話ができます。
「何をしているのかな?」
「どこにいるかな?」
「次はどうなると思う?」
子どもが絵を指さしたり、途中で話し始めたりしたら、その会話を楽しんで構いません。本文を最初から最後まで読むことだけが、絵本の楽しみ方ではありません。
4.普段の生活に近いテーマを選ぶ
子どもが経験したことのあるテーマは、内容を理解しやすく、会話にもつなげやすいのが特徴です。
例えば、次のようなテーマがあります。
- 保育園や幼稚園
- 食事
- お風呂
- 歯磨き
- トイレ
- 買い物
- 公園
- きょうだいや友達
「今日、公園で同じことをしたね」など、実際の出来事と結び付けながら楽しめます。
5.声や動きで参加できる絵本を選ぶ
じっと座って聞くのが苦手な子には、参加できる絵本がおすすめです。
- 同じ言葉を一緒に言う
- 動物の鳴き声をまねする
- 絵の中から物を探す
- 手や体を動かす
- 次の展開を予想する
絵本は必ず静かに座って読むものではありません。子どもが声を出したり動いたりしながら楽しめる本も、選択肢に入れてみましょう。
国際子ども図書館でも、3歳以下の子どもを対象に、言葉の響きやリズムを楽しむわらべうたと読み聞かせを組み合わせた活動が行われています。
6.親が繰り返し読めるものを選ぶ
3歳頃は、気に入った絵本を何度も読んでほしがることがあります。
そのため、子どもの好みだけでなく、親が無理なく読めるかも確認しましょう。
- 文章が長すぎない
- 読みにくい表現が少ない
- 親も内容を楽しめる
- 繰り返し頼まれても負担になりにくい
毎日のように読む可能性があるため、「親も読みやすい」という基準は意外に重要です。
7.購入前に図書館で試す
絵本は、実際に見せるまで子どもの反応が分かりにくいものです。
買ってから読まなかったという失敗を減らすには、図書館を利用してみましょう。
おすすめの流れは次のとおりです。
- 子どもの好きなテーマから数冊借りる
- 自宅で何度か開いてみる
- 子どもが自分から持ってくる本を確認する
- 返却後も読みたがる本の購入を検討する
借りた本に興味を示さなくても、選び方が間違っていたとは限りません。時期を空けると楽しめる場合もあります。
子どもの様子別・選び方の目安
| 子どもの様子 | 試したい絵本 |
|---|---|
| 物語を聞くのが好き | 展開が分かりやすい物語 |
| 電車や動物が好き | 好きなものが大きく描かれた絵本 |
| 「なんで?」が増えた | 自然、体、食べ物などの知識絵本 |
| ごっこ遊びが好き | お店、料理、病院などが登場する絵本 |
| じっと座るのが苦手 | 声や動きで参加できる絵本 |
| 文字に興味がある | 言葉やひらがなを楽しめる絵本 |
| 怖がりやすい | 安心できる結末の短い絵本 |
これは年齢による決まりではなく、選ぶときの目安です。同じ3歳でも、楽しめる文章量やテーマは異なります。
3歳が絵本を読まないときの工夫
最後まで読むことを目標にしない
途中で別の遊びを始めても、無理に座らせる必要はありません。
好きなページだけ見る、絵を指さす、表紙だけ確認するという楽しみ方でも構いません。
まずは、絵本を開くこと自体が嫌にならないようにしましょう。
読む時間を変えてみる
眠いときや遊びに夢中になっているときは、絵本に集中しにくいことがあります。
- 寝る前
- 食後
- お風呂の前
- 外出前の待ち時間
- 子どもが自分から本を持ってきたとき
家庭で取り入れやすい時間を探してみましょう。毎日決まった時間に読む必要はありません。
親が先に楽しむ
「絵本を読みなさい」と勧めるより、親が絵本を開いて楽しそうに見ている方が、子どもが近寄ってくる場合があります。
「面白そうな動物がいるね」と独り言のように話し、子どもが興味を示したら一緒に見てみましょう。
一度に出す冊数を減らす
たくさんの本が並んでいると、選べずに終わることもあります。
最初は2~3冊を見せて、「どれにする?」と選んでもらう方法がおすすめです。自分で選んだ本なら、開いてみようという気持ちにつながることがあります。
同じ絵本ばかり読むのは大丈夫?
同じ絵本を繰り返し読みたがっても、無理に別の本へ変える必要はありません。
展開が分かっている安心感や、好きな言葉をもう一度聞けることを楽しんでいる可能性があります。
親が読むのに疲れたときは、次のように少し変化を付けてみましょう。
- 子どもに好きなページを選んでもらう
- 絵だけを一緒に見る
- 一部のせりふを子どもに言ってもらう
- 登場人物や物を探す
- 似たテーマの絵本を1冊加える
同じ本を楽しみながら、少しずつ別の本へ広げていけば十分です。
3歳なら文字を覚えられる絵本を選ぶべき?
3歳だからといって、文字学習を目的にした絵本だけを選ぶ必要はありません。
まずは、絵本や言葉を楽しいと感じられることを大切にしましょう。
子どもが文字を指さしたり、自分の名前の文字を探したりするようになったら、ひらがなの絵本を加える方法もあります。
ひらがなへの興味が出てきた場合は、「3歳のひらがなの覚え方」も参考にしてください。
絵本は毎日読んだ方がいい?
毎日読まなければならないという決まりはありません。
文部科学省が公表している保護者調査でも、読み聞かせの頻度は「毎日」「週3~4回」「週1~2回」など家庭によって異なっています。
回数を増やすことが負担になる場合は、短い時間でも親子で楽しめる日に読めば十分です。読み聞かせを義務にせず、続けやすい方法を選びましょう。
まとめ
3歳の絵本選びでは、対象年齢だけでなく、今の子どもの興味や楽しみ方を見ることが大切です。
迷ったときは、次の順番で選んでみましょう。
- 子どもの好きなテーマを決める
- 絵や展開が分かりやすい本を探す
- 図書館で数冊試す
- 繰り返し読みたがる本の購入を検討する
途中で飽きたり、好きなページしか見なかったりしても問題ありません。
親子の負担にならない範囲で、絵を見たり会話をしたりしながら、その子なりの絵本の楽しみ方を見つけていきましょう。

