「とにかくずっと動いている」
「ご飯を食べている途中で立ち歩く」
「スーパーへ行くと走り回ってしまう」
「何度注意してもじっとしてくれない」
3歳の子どもの落ち着きのなさに困っていませんか?
家の中ならまだ対応できても、
スーパー。
病院。
電車。
レストラン。
幼稚園。
など、静かにしてほしい場所で走り回ると大変ですよね。
周りを見ると、同じくらいの年齢の子がママやパパの隣に座っている。
それなのに自分の子はウロウロ。
そんな姿を見ると、
「どうしてうちの子だけ?」
「3歳ってこんなに落ち着きがないもの?」
「幼稚園でちゃんと座っていられる?」
と心配になることもあるでしょう。
この記事では、
・3歳で落ち着きがないのは普通?
・どうしてずっと動いているの?
・何度注意しても走り回るときは?
・食事中に座っていられないときは?
・スーパーで走るときは?
・幼稚園で座っていられなくても大丈夫?
・いつごろ落ち着く?
・どんな場合に相談したらいい?
といった疑問と、家庭で試したい7つの対応を紹介します。
※この記事では、3歳ごろの子どもの行動に関する一般的な情報を紹介しています。落ち着きのなさだけで、発達障害やADHDかどうかを判断することはできません。安全面や日常生活で強い心配がある場合は、3歳児健診、かかりつけの小児科、自治体の相談窓口などをご利用ください。
- 3歳で落ち着きがないのは普通?
- 3歳が落ち着かないのはなぜ?
- まず「いつ落ち着かないか」を観察してみよう
- ① 「走らない!」より「歩こう」と伝える
- ② 一度にたくさん指示しない
- ③ 長く座ることを最初から求めすぎない
- ④ 集中してほしいときは周りをシンプルにする
- ⑤ 動く時間と静かな時間を分ける
- ⑥ 次に何をするか事前に伝える
- ⑦ できなかったことより「できた瞬間」を伝える
- スーパーで走り回るときは?
- 食事中に座っていられないときは?
- 病院でじっと待てない場合は?
- 電車でじっとしていられない場合は?
- 話を最後まで聞かない場合は?
- 好きなことなら集中できる場合は?
- 幼稚園で座っていられない場合は?
- 幼稚園入園前に座る練習をしたほうがいい?
- 3歳で落ち着きがないと発達障害なの?
- 何歳になったら落ち着く?
- こんな場合は相談してみよう
- 今日から試すならこの3つ
- よくある質問
- まとめ|3歳の落ち着きがなさは「叱る」だけでなく環境と伝え方も変えてみよう
- 参考資料
3歳で落ち着きがないのは普通?
3歳の子どもを見て、
「ずっと動いているけど大丈夫?」
と思うことがありますよね。
3歳ごろは好奇心が旺盛で、
「あれは何?」
「こっちも見たい!」
「触ってみたい!」
と、周りにあるものへ次々と興味が移ることがあります。
大人なら、
「今は座って話を聞く時間」
と考えて行動できます。
しかし3歳では、興味のあるものを見つけたときに、
「今は我慢しよう」
と自分の行動をコントロールすることがまだ難しい場合があります。
そのため、
動き回る。
すぐ別のことを始める。
長時間座っていられない。
という行動があるだけで、
「何か問題がある」
と決めつける必要はありません。
3歳が落ち着かないのはなぜ?
「落ち着きがない」といっても、その理由は一つではありません。
例えば、
・気になるものがたくさんある
・体を動かしたい
・長時間待つことが難しい
・退屈している
・疲れている
・眠い
・お腹が空いている
・周りに刺激が多い
・何をすればいいか分からない
など、さまざまな理由が考えられます。
そのため、
「落ち着きがない子」
とまとめるのではなく、
「どんな場面で落ち着かなくなる?」
を見ることが大切です。
まず「いつ落ち着かないか」を観察してみよう
例えば、
家では落ち着いて遊べる。
でもスーパーでは走り回る。
という場合。
スーパーには、
商品。
音。
人。
カート。
お菓子。
おもちゃ。
など、子どもの興味を引くものがたくさんあります。
反対に、
好きな電車のおもちゃなら20分遊べる。
でも食事では3分で立ってしまう。
という子もいるでしょう。
この場合、
「集中力がまったくない」
とは限りません。
何に対して。
どのくらい。
どんな場所で。
落ち着いていられるのか。
まずは観察してみましょう。
① 「走らない!」より「歩こう」と伝える
スーパーで突然走り出したとき、
「走らない!」
と言いますよね。
もちろん危険な場合は、すぐに止める必要があります。
ただ、普段の声かけでは、
「してはいけないこと」
だけではなく、
「してほしいこと」
も伝えてみましょう。
例えば、
「走らない!」
ではなく、
「ここは歩こう」
「ママの横を歩こう」
と言います。
「触らない!」
なら、
「見るだけにしよう」
「手はここにしよう」
などです。
子どもにとって、
「何をすればいいか」
が分かりやすくなります。
② 一度にたくさん指示しない
外出前に、
「走らないでね」
「ちゃんと手をつないで」
「商品触らないで」
「大きい声出さないで」
「ママから離れないでね」
と、一度にたくさん伝えることがあります。
でも3歳の子どもが、そのすべてを覚えて行動するのは難しい場合があります。
まずは一つにしてみましょう。
例えばスーパーなら、
「今日はママの横を歩こうね」
です。
できたら、
「ママの横を歩けたね」
と伝えます。
一つできるようになったら、次のルールを加えていきます。
③ 長く座ることを最初から求めすぎない
いきなり長時間座ることを求めるのではなく、子どもが無理なく取り組める短い活動から始めてみましょう。
例えば、短い絵本を1冊見る、簡単なパズルを完成させるなど、終わりが分かりやすい活動がおすすめです。
途中で立ってしまったことを叱るよりも、座って取り組めた場面で、
「最後まで絵本を見られたね」
「座ってパズルができたね」
と、できた行動を具体的に伝えます。子どもの様子に合わせて、取り組める時間を少しずつ伸ばしていきましょう。
④ 集中してほしいときは周りをシンプルにする
子どもが遊んでいる横で、
テレビがついている。
音楽が流れている。
テーブルにはおもちゃがたくさんある。
そんな環境では、次々と気になるものが出てくることがあります。
集中してほしいときは、
テレビを消す。
使わないおもちゃを片付ける。
机の上には必要なものだけ置く。
など、周りの刺激を少し減らしてみましょう。
「集中しなさい!」
と言い続けるより、
集中しやすい環境を作る
という考え方です。
⑤ 動く時間と静かな時間を分ける
元気いっぱいの3歳に、
「ずっと静かにしていて」
と求めるのは難しいことがあります。
そこで、
体を動かす時間
と、
座って過ごす時間
を分けてみましょう。
例えば、
公園で遊ぶ。
家に帰る。
おやつを食べる。
絵本を見る。
という流れです。
体を動かしたあとに、静かな活動へ切り替えます。
また、
「今は走っていい」
「ここでは歩く」
という場所の違いも少しずつ伝えていきましょう。
⑥ 次に何をするか事前に伝える
子どもが遊んでいるときに突然、
「はい!終わり!」
と言うと、なかなか切り替えられないことがあります。
その結果、
走り回る。
逃げる。
話を聞かない。
という状態になることもあります。
そんなときは、
「これが終わったらご飯だよ」
「あと1回すべったら帰ろう」
など、次に何をするか伝えてみましょう。
3歳では、
「あと10分」
という時間より、
「あと1回」
「この絵本が終わったら」
などのほうが分かりやすい場合があります。
⑦ できなかったことより「できた瞬間」を伝える
落ち着きがない子と過ごしていると、
「走らない!」
「座って!」
「聞いて!」
「触らない!」
と、一日中注意しているような気持ちになることがあります。
でも、
ちゃんと歩いている時間。
座って食べている時間。
話を聞いている瞬間。
もあるはずです。
そんなときは、
「ちゃんとできてるね」
だけではなく、
「ママの横を歩けてるね」
「座って食べてるね」
「最後までお話聞けたね」
と具体的に伝えてみましょう。
子どもに、
「この行動をすればいいんだ」
と分かりやすくなります。
スーパーで走り回るときは?
3歳の落ち着きのなさで特に大変なのが買い物です。
スーパーに入った瞬間、
走る。
商品を触る。
お菓子売り場へ行く。
ママやパパから離れる。
買い物どころではありませんよね。
まず大切なのは安全です。
走って人や物にぶつかる危険がある場合は、手をつないだり、カートを利用したりして安全を確保します。
そのうえで、
「走らないで!」
を繰り返すだけではなく、
子どもに役割を作る方法もあります。
例えば、
「牛乳を探してくれる?」
「バナナはどこかな?」
「これをカゴに入れてくれる?」
などです。
ただ待たされる時間から、
「一緒に買い物する時間」
に変えてみましょう。
食事中に座っていられないときは?
食べ始めて数分すると、
立つ。
歩く。
おもちゃを取りに行く。
また戻ってくる。
ということがあります。
まず確認したいのは、食事環境です。
テレビがついていない?
テーブルにおもちゃがある?
近くに気になるものがある?
などを確認します。
また、食事時間が長くなりすぎていないかも見てみましょう。
「最後の一口を食べるまで絶対に座る」
と長時間求めることで、お互いに疲れてしまう場合があります。
食事のルールは家庭によって違いますが、
食べる場所。
食べる時間。
終わりの合図。
などを分かりやすくしてみましょう。
病院でじっと待てない場合は?
病院の待ち時間は、大人でも長く感じます。
3歳ならなおさらです。
30分間、
「静かに座って待っていて」
だけでは難しいことがあります。
そこで、
小さな絵本。
シールブック。
静かに遊べるおもちゃ。
などを用意しておく方法があります。
また、
「名前を呼ばれたら先生のところへ行くよ」
と、何を待っているのか伝えてみましょう。
待てないことを叱り続けるより、
待ちやすくする準備
をしておくことも大切です。
電車でじっとしていられない場合は?
電車でも、
座席から降りる。
立ち上がる。
窓を見に行きたがる。
ということがあります。
まずは安全を優先します。
そして長時間乗る場合は、
「ずっと静かに座る」
だけを求めず、
外を見る。
小さな絵本を見る。
静かな会話をする。
など、座った状態でできることを用意します。
目的地についても、
「あと3駅」
より、
「次は○○駅だよ」
など、その子に分かりやすい方法で伝えてみましょう。
話を最後まで聞かない場合は?
「お片付けしたら手を洗って、それから椅子に座ってご飯食べようね」
と言ったのに、途中でどこかへ行ってしまう。
そんなこともあります。
この場合は、指示を短くしてみましょう。
まず、
「おもちゃを箱に入れよう」
だけ。
できたら、
「次は手を洗おう」
です。
3歳では複数の行動を一度に伝えるより、
一つずつ伝えたほうが行動しやすい場合があります。
好きなことなら集中できる場合は?
普段はずっと動いているのに、
電車のおもちゃ。
ブロック。
動画。
絵本。
など、好きなことには集中する子もいます。
「集中できるなら大丈夫」
「好きなことだけ集中するから問題」
と、それだけで判断することはできません。
ただ、
何に興味を持っている?
どのくらいなら集中できる?
どんな環境なら落ち着いている?
を知るヒントにはなります。
例えば電車が好きなら、
電車の絵本。
電車のパズル。
電車のお絵描き。
など、好きなものから静かな遊びを広げてみる方法もあります。
幼稚園で座っていられない場合は?
幼稚園や保育園に通い始めると、
「みんな座っているのに、うちの子だけ立っている」
と言われることがあるかもしれません。
まず先生に、
「どんな場面ですか?」
と具体的に聞いてみましょう。
朝の会だけ?
食事中?
絵本の時間?
一日中?
場面によって意味が違います。
また、
「何分くらいなら座っていますか?」
「好きな活動ではどうですか?」
「声をかけると戻れますか?」
なども聞いてみましょう。
家庭では見えない子どもの様子を知ることができます。
幼稚園入園前に座る練習をしたほうがいい?
「もうすぐ幼稚園だから、30分座れるようにしないと」
と焦る必要はありません。
家庭では、
絵本を1冊見る。
お絵描きをする。
パズルをする。
食事をする。
など、自然に座る場面があります。
まずは数分から、
「座って何かをする」
経験を増やしてみましょう。
そしてできたら、
「最後まで座れたね」
と伝えます。
3歳で落ち着きがないと発達障害なの?
「落ち着きがない」「走り回る」「じっと座れない」という一つの行動だけで、発達障害やADHDかどうかを家庭で判断することはできません。
国立障害者リハビリテーションセンターは、年少児の多くには落ち着きのない様子が見られるため、幼い時期にADHDかどうかを見分けるのは難しく、一人ひとりの状況を総合的に判断する必要があると説明しています。
大切なのは、落ち着きのなさだけを見るのではなく、
・家庭と園の両方で困っているか
・安全を守ることが難しいか
・声をかけても行動を止めることが難しいか
・言葉や人とのやり取りにも心配があるか
・本人や家族が日常生活で強く困っているか
などを確認することです。
気になる状態が続く場合は、インターネット上のチェックリストだけで判断せず、園の先生、3歳児健診、かかりつけの小児科、自治体の発達相談などに相談しましょう。
何歳になったら落ち着く?
「いつになったら落ち着くの?」
と思いますよね。
落ち着き方には個人差があるため、
「4歳になれば必ず落ち着く」
という明確な年齢はありません。
また、
落ち着く=ずっと静かになる
という意味でもありません。
例えば、
以前はスーパーに入った瞬間走っていた。
今は10分なら横を歩ける。
以前は1分しか座れなかった。
今は絵本1冊なら座って見られる。
というように、少しずつ変化していくことがあります。
「何歳まで?」
だけではなく、
以前と比べて何ができるようになった?
も見てみましょう。
こんな場合は相談してみよう
3歳で落ち着きがないこと自体だけで、すぐに何か問題があると判断する必要はありません。
ただし、
・道路へ何度も飛び出しそうになる
・外出するとすぐに一人でどこかへ行ってしまう
・危険な行動が頻繁にある
・園でも集団活動への参加がかなり難しい状態が続いている
・簡単な指示を聞くことにも強い困難がある
・落ち着きのなさ以外にも言葉やコミュニケーションなどで気になることがある
・家庭だけで対応することに限界を感じている
などの場合は、一度相談してみてもよいでしょう。
相談先としては、
・保育園や幼稚園の先生
・3歳児健診
・かかりつけの小児科
・自治体の子育て相談
・自治体の発達相談
などがあります。
「診断してもらうため」
だけではなく、
「この子にはどんな対応が合っていますか?」
と相談することもできます。
今日から試すならこの3つ
全部を一度に変える必要はありません。
まずは3つだけ試してみましょう。
1.「ダメ」を具体的な行動に変える
「走らない!」
ではなく、
「ママの横を歩こう」
と伝えます。
2.指示を一つにする
「片付けて、手を洗って、ご飯にしよう」
ではなく、
まず、
「おもちゃを箱に入れよう」
だけにします。
3.落ち着いている瞬間を見つける
座って絵本を見られたら、
「ちゃんとできたね」
ではなく、
「最後まで座って見られたね」
と具体的に伝えます。
よくある質問
3歳がずっと走り回っているのは普通?
3歳ごろは好奇心が旺盛で、活発に動く子もいます。
走り回るという行動だけで何か問題があると判断することはできません。
ただし、道路へ飛び出すなど安全面で大きな心配がある場合や、日常生活で強い困りごとが続いている場合は相談してみましょう。
3歳なら何分座っていられればいい?
「3歳なら必ず○分」という数字だけで判断するのは難しいでしょう。
好きな活動か。
周りに刺激があるか。
疲れているか。
などによっても変わります。
時間だけではなく、
以前より少し長く座れるようになったか
も見てみましょう。
何度注意しても聞かないのはなぜ?
3歳では、
「分かっていること」
と、
「その瞬間に行動を止められること」
が同じとは限りません。
長く説明するより、
「歩こう」
「ここに座ろう」
など短く具体的に伝えてみましょう。
落ち着きがないとADHD?
落ち着きのなさだけでADHDかどうかを判断することはできません。
心配な場合はインターネット上のチェックリストだけで判断せず、3歳児健診、小児科、自治体の発達相談などで相談しましょう。
まとめ|3歳の落ち着きがなさは「叱る」だけでなく環境と伝え方も変えてみよう
3歳の子どもが落ち着かない場合は、
・「走らない」より「歩こう」と伝える
・一度にたくさん指示しない
・短い時間から座る経験を作る
・集中するときは周りの刺激を減らす
・動く時間と静かな時間を分ける
・次に何をするか伝える
・できた瞬間を具体的に認める
といった方法を試してみましょう。
大人からすると、
「何回言ったら分かるの?」
と思うこともあります。
でも、
分かっている
ことと、
自分の行動をいつでも止められる
ことは同じではありません。
まずは、
「落ち着きなさい!」
と伝える代わりに、
何をしてほしいのかを具体的にしてみましょう。
走っているなら、
「歩こう」
ウロウロしているなら、
「ここに座ろう」
話を聞いてほしいなら、
「これを一つ聞いてね」
と短く伝えます。
そして、
3分座れた。
スーパーで横を歩けた。
一つの指示を聞けた。
という小さな変化にも注目してみてください。
まずは今日、
「ダメ!」
という言葉を一つだけ、
「○○しよう」
という具体的な言葉に変えるところから始めてみましょう。
参考資料
・国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「健診での気づき」
・こども家庭庁「乳幼児健診に関する取組み」
言うことを聞かない時は下記記事を参考にしてください。
トイレトレーニングがうまくいかない時は下記を参考にしてください。

