「おうちに帰ったから手を洗おう!」
と言っても、
「イヤ!」
「洗わない!」
と言って逃げてしまう。
トイレのあとも手を洗いたがらない。
ご飯の前なのに、何度言っても洗面所へ来てくれない。
3歳ごろの子どもの手洗いで、こんな悩みはありませんか?
外から帰ったときや食事の前など、手を洗ってほしい場面は毎日あります。
そのたびに、
「手を洗って!」
「早く洗って!」
と繰り返すのは大変ですよね。
無理やり洗おうとすると大泣きしてしまい、
「どうしたら自分から洗ってくれるの?」
と困っている方もいるでしょう。
3歳の子どもが手洗いを嫌がる理由は一つとは限りません。
この記事では、
・3歳が手洗いを嫌がるのはなぜ?
・どうしたら自分から洗ってくれる?
・手洗いを習慣にするには?
・水や泡を嫌がる場合は?
・無理やり洗ってもいい?
といった疑問と、家庭で試しやすい7つの工夫を紹介します。
- 3歳が手洗いを嫌がるのはなぜ?
- ① まずは「何が嫌なのか」を観察する
- ② 「手を洗って!」だけで終わらせない
- ③ 帰宅後の流れを毎日同じにする
- ④ 子どもが自分でできる環境を作る
- ⑤ 子ども自身にできることを増やす
- ⑥ 手洗いを少しだけ遊びにする
- ⑦ 洗えたことを具体的に伝える
- 外から帰っても手を洗わない場合は?
- トイレのあとに手を洗わない場合は?
- 食事前に手を洗ってくれない場合は?
- 水を怖がる場合は?
- 泡や石けんを嫌がる場合は?
- 以前は洗っていたのに突然嫌がるのはなぜ?
- 手洗いを無理やりさせてもいい?
- 「ばい菌がいるよ!」と怖がらせてもいい?
- 何度言っても手を洗わないときは?
- 手洗いはどのくらいすればいい?
- こんな場合は別の原因も確認しよう
- 今日から試すならこの3つ
- まとめ|3歳が手洗いを嫌がるときは「なぜ嫌なのか」から考えよう
- 参考資料
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3歳が手洗いを嫌がるのはなぜ?
手洗いを嫌がっていると、
「面倒だから洗いたくないだけ」
と思ってしまうこともあります。
しかし、手洗いを嫌がる理由は子どもによって違います。
例えば、
・まだ遊びたい
・水が冷たい
・水が顔や服にかかるのが嫌
・泡の感触が苦手
・袖が濡れるのが嫌
・洗面台が使いにくい
・手洗いより先に遊びたい
・手洗いの必要性がまだ分かりにくい
・以前に嫌な経験をした
などが考えられます。
実際に3歳児の手洗いについて、
「水や泡が怖い」
「びちゃびちゃになるのが嫌」
というケースもあります。
そのため、
「手洗いが嫌い」
と決めつけるのではなく、
「何が嫌なのかな?」
と考えることから始めてみましょう。
① まずは「何が嫌なのか」を観察する
最初に試したいのが、手洗いを嫌がる原因を探すことです。
例えば、
洗面所へ行くこと自体を嫌がる?
水を出した瞬間に嫌がる?
泡をつけると嫌がる?
袖が濡れると怒る?
手を拭くのを嫌がる?
など、手洗いのどの部分で嫌がっているのかを見てみます。
3歳では、
「どうして手を洗いたくないの?」
と聞いても、うまく理由を説明できないことがあります。
そんなときは、大人が様子を観察してみましょう。
もし、
「泡をつけた瞬間に嫌がる」
のであれば、手洗いそのものではなく泡の感触が苦手なのかもしれません。
「袖が濡れたときだけ怒る」
のであれば、服が濡れることが嫌なのかもしれません。
原因が分かれば、対策も考えやすくなります。
② 「手を洗って!」だけで終わらせない
外から帰ってきた子どもに、
「手を洗って!」
と言っても、そのまま遊び始めてしまうことがあります。
3歳ごろでは、
玄関に入る
↓
靴を脱ぐ
↓
荷物を置く
↓
洗面所へ行く
↓
手を洗う
という一連の行動を、自分ですべて行うのが難しいこともあります。
そこで、
「手を洗ってきて!」
だけではなく、
「靴を脱いだら、一緒に手を洗いに行こう!」
と誘ってみましょう。
最初は大人も一緒に洗面所へ行きます。
手洗いが習慣になってきたら、少しずつ自分でできる部分を増やしていきます。
③ 帰宅後の流れを毎日同じにする
手洗いを習慣にするなら、
「いつ手を洗うのか」
を分かりやすくすることも大切です。
例えば、
おうちに帰る
↓
靴を脱ぐ
↓
荷物を置く
↓
手を洗う
↓
遊ぶ
という流れにします。
毎日この順番を繰り返します。
ポイントは、
「遊び始めてから手洗いに呼び戻す」
より、
「手洗いが終わったら遊ぶ」
という流れを作ることです。
一度楽しい遊びを始めてしまうと、
「手を洗うから遊びをやめて」
と言われても、切り替えにくいことがあります。
帰宅後の流れそのものに手洗いを入れてみましょう。
④ 子どもが自分でできる環境を作る
実は、
「手を洗いたくない」
のではなく、
「洗面台が使いにくい」
という可能性もあります。
例えば、
蛇口に手が届かない。
洗面台が高い。
石けんを自分で出せない。
タオルに手が届かない。
という状態です。
毎回大人に抱っこしてもらわないと手を洗えないと、子ども自身では始めにくくなります。
そこで、
・安全に使える踏み台を用意する
・子どもでも使いやすい位置に石けんを置く
・タオルを子どもの手が届く高さにする
など、手洗いしやすい環境を作ってみましょう。
ただし踏み台を使う場合は、滑ったり転倒したりしないよう安全性を確認してください。
⑤ 子ども自身にできることを増やす
3歳ごろになると、
「自分でやりたい!」
という気持ちが強くなることがあります。
そこで手洗いでも、
「全部大人がやる」
のではなく、子ども自身に任せられる部分を作ります。
例えば、
「お水出してくれる?」
「泡を自分で出してみる?」
「どのタオルで拭く?」
などです。
石けんを自分で押す。
水を自分で出す。
タオルを自分で選ぶ。
という小さなことでも構いません。
自分でできる部分が増えると、手洗いへの気持ちが変わることがあります。
⑥ 手洗いを少しだけ遊びにする
どうしても手洗いを嫌がる場合は、少し遊びを取り入れる方法もあります。
例えば、
「おててのどこに泡があるかな?」
「指と指のあいだもゴシゴシ!」
「親指さんも洗おう!」
などです。
手洗いの歌を使ってもよいでしょう。
また、手についた汚れを「見える化」して、
「きれいになったね!」
と確認する方法もあります。
大切なのは、
毎回大がかりな遊びにしなくてもよい
ということです。
大人に余裕があるときだけでも構いません。
まずは、
「手洗い=毎回怒られる時間」
にならないようにしてみましょう。
⑦ 洗えたことを具体的に伝える
手洗いが終わったら、
「えらい!」
だけでなく、できたことを具体的に伝えてみましょう。
例えば、
「自分で泡を出せたね!」
「指のあいだまで洗えたね!」
「おうちに帰ってすぐ手を洗えたね!」
などです。
全部一人でできなくても構いません。
例えば、
洗面所までは大人と一緒。
石けんは自分で出せた。
なら、
「自分で石けん出せたね!」
と伝えます。
少しずつ、
「自分でできた」
という経験を増やしていきましょう。
外から帰っても手を洗わない場合は?
特に多いのが、
「帰宅後に手を洗ってくれない」
という悩みです。
帰ってきた瞬間、
おもちゃ。
テレビ。
おやつ。
などに興味が向いてしまうと、手洗いは後回しになりやすくなります。
そこで、
帰宅
↓
靴を脱ぐ
↓
手を洗う
↓
遊ぶ・おやつ
という流れを固定してみましょう。
例えば、
「おうちに帰ったら、最初に何するんだっけ?」
と聞いてみます。
子どもが、
「てあらい!」
と言えるようになってきたら、
「そうだね!一緒に行こう!」
と洗面所へ向かいます。
毎日の繰り返しで、
「帰ったら手を洗う」
という流れを作っていきましょう。
トイレのあとに手を洗わない場合は?
トイレのあとも手洗いを嫌がることがあります。
この場合も、
トイレ
↓
服を整える
↓
手を洗う
という流れを毎回同じにします。
「今日は汚れてなさそうだからいいか」
「急いでいるから今日はなし」
と日によって変えるより、トイレの一連の流れとして覚えてもらうほうが分かりやすくなります。
最初は、
「トイレ終わったね。次は何する?」
と声をかけてみましょう。
食事前に手を洗ってくれない場合は?
お腹が空いていると、
「早く食べたい!」
という気持ちが強くなります。
そんなときに、
「手を洗って!」
と言われると嫌がることもあります。
そこで、
「手を洗ったらご飯にしよう」
と次にすることを伝えてみます。
ただし、
「手を洗わないならご飯なし!」
と脅すように使うのではなく、
「手洗い→食事」
という毎日の順番として伝えることがポイントです。
水を怖がる場合は?
水そのものを嫌がる子もいます。
蛇口から勢いよく出る水が怖い場合は、水量を弱くしてみましょう。
また、
水が服に飛ぶ。
袖が濡れる。
顔に水がかかる。
という経験が嫌になっている可能性もあります。
そんな場合は、
袖をしっかりまくる。
水を弱くする。
子どもが自分で水量を調整する。
などを試してみましょう。
無理に強い水へ慣れさせる必要はありません。
泡や石けんを嫌がる場合は?
水は平気なのに、泡をつけた瞬間に嫌がる場合もあります。
泡の感触や香りなどを嫌がっている可能性があります。
まずは、
「どこで嫌がるか」
を観察してみましょう。
特定の石けんに変えてから嫌がるようになった場合は、使用している商品の香りや使い心地なども確認します。
皮膚に赤みやかゆみなどがある場合は、単なる好き嫌いではない可能性もあります。
その場合は使用を中止し、必要に応じて医療機関などへ相談してください。
以前は洗っていたのに突然嫌がるのはなぜ?
「2歳のころは喜んで洗っていたのに、3歳になったら急に嫌がるようになった」
ということもあります。
実際に、以前は手洗いが好きだったのに突然強く拒否するようになったという3歳児の相談もあります。
この場合も、
「前はできたんだから洗えるでしょ!」
と考えるだけではなく、
最近何か変わったことはないか確認してみましょう。
例えば、
石けんを変えた。
踏み台を変えた。
水が冷たかった。
袖が濡れて嫌だった。
園で何か嫌な経験があった。
などです。
もちろん原因が分からないこともあります。
その場合も、無理に理由を聞き出すより、どの場面で嫌がるかを観察してみましょう。
手洗いを無理やりさせてもいい?
どうしても洗ってくれないと、
子どもを抱えて洗面所へ連れていき、
無理やり手を洗わせたくなることもあるでしょう。
衛生上、手をきれいにする必要がある場面はあります。
しかし毎回、
大人が捕まえる
↓
子どもが逃げる
↓
無理やり洗う
↓
大泣きする
という状態になると、手洗いそのものへの嫌な印象が強くなる可能性があります。
そのため、
「どうやって強制的に洗わせるか」
だけではなく、
「どうすれば嫌がる原因を減らせるか」
「どうすれば自分から洗いやすくなるか」
も考えてみましょう。
「ばい菌がいるよ!」と怖がらせてもいい?
手洗いをしてほしくて、
「手にばい菌がいっぱい!」
「洗わないと病気になるよ!」
と言いたくなることもあります。
汚れや手洗いの必要性を分かりやすく説明すること自体はできます。
ただ、必要以上に怖がらせる必要はありません。
例えば、
「お外で遊んだから、おててをきれいにしよう」
「ご飯の前にきれいにしよう」
など、シンプルに伝える方法があります。
「怖いから洗う」
だけではなく、
「帰ったら洗う」
という習慣を作ることを目指しましょう。
何度言っても手を洗わないときは?
毎日、
「手を洗って!」
と10回も20回も言うのは大変です。
そんなときは、
子どものやる気だけでなく、
「手を洗いやすい仕組みになっているか」
を確認してみましょう。
例えば、
・帰宅後すぐ洗面所へ行く流れになっている?
・踏み台は使いやすい?
・蛇口に手が届く?
・石けんは自分で使える?
・タオルに手が届く?
・水が強すぎない?
・袖が濡れやすくない?
という点です。
「手を洗って!」
と言う回数を増やすより、
言わなくても手洗いしやすい環境を作ることを考えてみましょう。
手洗いはどのくらいすればいい?
こども家庭庁の「保育所における感染症対策ガイドライン」では、石けんと流水を使い、30秒以上かけて手を洗う方法が示されています。
洗う場所は次のとおりです。
- 手のひら
- 手の甲
- 指先と爪の間
- 指と指の間
- 親指
- 手首
ただし、3歳の子どもが最初から一人ですべてを行うのは難しい場合があります。
同ガイドラインでも、年齢の低い子どもには、保護者や保育士などが一緒に洗ったり、手本を示したりしながら、少しずつ手洗いを覚えられるようにすることが案内されています。
30秒を守らせることだけに集中するのではなく、まずは大人と一緒に洗い、洗えていない部分を手伝いましょう。
こんな場合は別の原因も確認しよう
手洗いを嫌がることだけで、すぐに問題があると考える必要はありません。
ただし、
・水に触れると強く痛がる
・手に赤みや湿疹がある
・石けんを使うとかゆがる
・手洗い以外でも水に触れることを極端に嫌がる
・生活のさまざまな場面で強い困りごとがある
などの場合は、手洗い以外の原因がないか確認してみましょう。
皮膚症状がある場合などは、小児科や皮膚科などへの相談も検討してください。
今日から試すならこの3つ
全部を一度に変える必要はありません。
まずは次の3つから試してみましょう。
1.手洗いのどこを嫌がっているか観察する
水?
泡?
濡れること?
洗面所?
遊びを中断すること?
まずは原因を探します。
2.「帰宅→手洗い→遊ぶ」にする
遊び始めてから手洗いへ戻すのではなく、帰宅後の流れに手洗いを入れます。
3.子どもが自分でできる部分を一つ作る
石けんを押す。
水を出す。
タオルを取る。
など、どれか一つでも構いません。
全部を一度に行うのが難しい場合は、取り入れやすいものを一つ選ぶところから始めてみましょう。
まとめ|3歳が手洗いを嫌がるときは「なぜ嫌なのか」から考えよう
3歳の子どもが手洗いを嫌がる場合は、
・何を嫌がっているのか観察する
・具体的に手洗いへ誘う
・帰宅後の流れを固定する
・自分で洗いやすい環境を作る
・自分でできる部分を増やす
・手洗いに少し遊びを取り入れる
・できたことを具体的に伝える
といった方法を試してみましょう。
大切なのは、
「手を洗わない=言うことを聞かない」
と決めつけないことです。
水が嫌なのか。
泡が嫌なのか。
服が濡れるのが嫌なのか。
まだ遊びたいのか。
自分でやりたいのか。
理由によって試したい方法は変わります。
まずは今日の手洗いで、
「どの瞬間に嫌がっているかな?」
と観察してみてください。
そして、
「手を洗って!」
と何度も言う生活から、
「帰ったら自然に手を洗う」
という流れを少しずつ作っていきましょう。
参考資料
この記事は、以下の公的資料を参考に作成しています。
感染症対策ガイドラインでは、石けんと流水を使った手洗いの手順と、年齢の低い子どもには大人が一緒に洗ったり、手本を示したりすることが案内されています。
また、保育所保育指針解説では、大人が分かりやすい言葉を添えながら関わることで、子どもが少しずつ清潔にする意味を理解し、習慣を身につけていくことが示されています。
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歯磨きなど、ほかの衛生習慣も嫌がる場合
手洗いだけでなく歯磨きも嫌がる場合は、毎日の習慣に取り入れる方法を見直してみましょう。
水にぬれること自体を嫌がる場合
手洗いやお風呂など、水に触れることを嫌がる子への声かけや工夫を紹介しています。
トイレのあとに手洗いまで進めない場合
トイレから手洗いまでの流れを習慣にしたい場合は、トイレを嫌がる理由と対応も確認してみてください。

